Column


農業×SDGsの関係性を知ろう!<2022.8.29>

今では、誰しもが一度は耳にしたことがある「SDGs」。

さまざまな企業や自治体の取り組みが進む中で、農業分野においても関わりが深く、重要度が高まっています。

まず、SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、2030年までに達成すべき具体的な国際目標です。17のゴールと169のターゲットがあり、地球上の「誰一人取り残さない」を掲げています。

では、農業にどのように関わっているのか、農業を通して何ができるのかを紹介します。

 

農業×環境保持

ここで関係してくるSDGsは4つあります。目標12の「つくる責任つかう責任」目標13の「気候変動に具体的な対策を」目標14の「海の豊かさを守ろう」目標15の「陸の豊かさを守ろう」などです。

農業を行うにあたり、施設園芸の加温や農業機械などの燃料の使用などは必要不可欠です。それを使うことにより一酸化炭素や水田からメタンが発生し、地球温暖化など環境に負担を与えているのが現状です。

化学肥料や農薬の使用を減らし、環境に配慮した農業、有機栽培を心がけていきたいですね。

 

農業×食糧供給

食糧供給は、目標2「飢餓をゼロに」に関わってきます。農業は私たちの持続可能な食料生産において重要な役割を担っています。日本では飢餓はあまり耳にしませんが、世界的に見ると食糧は全く足りていません。農業の生産性を高め、自給自足・地産地消を推進していくことが大切と言えます。

 

農業×雇用や人材育成

農業には、雇用や人材育成も重要な関わりがあります。これはSDGsの目標8「働きがいも経済成長も」や目標9の「産業と技術革新の基盤をつくろう」に関係してきます。

後継者の高齢化が進む日本では、担い手不足・農業の新規参入者の減少が心配されています。この問題解決にあたっては、農業に取り組みやすい仕組みづくりや農業のことをもっと知ってもらう必要があると思っています。農山漁村滞在型旅行の「農泊」などを通して、楽しみながら農業に親しんでもらうのも方法の一つではないでしょうか。

 

農業×SDGsは今回紹介した他にも実現できる取り組みが数多くあります。自分たちにできるSDGsを取り入れ、持続可能な農業を目指しましょう。

(りほな)


農家の後継ぎは家族だけではない?今後期待できる家族以外の事業継承!

<2022.8.1>

農業事業者の高齢化が進み、後継者不足が浮き彫りになっています。

「後継者=家族(我が子)」と思っている方が多いのではないでしょうか。また、新規就農者は、農地探しや資金繰りなど、ゼロから始めるものと思いがちですよね。実は、その両者の悩みを解決できる手段があります。事業継承を、家族以外に継承する方法です。シンプルですが、意外と知られていません。

国の基幹統計である2020年の農林業センサスの結果では、農業の後継者を経営外部(家族以外)に引き継ぐ割合は1.3%でした。まだまだ浸透していないのが現状ですね。

 

では、家族以外に事業を継承するメリットは何かを紹介します。

 

【事業を譲る側のメリット】

・後継者の幅が広がる

・経営や生産してきたものが受け継がれる

・農地や施設、耕具を有効活用できる

 

【新規就農側のメリット】

・農地探し、初期の資金繰りに困らない

・生産技術や栽培データなど経営のノウハウを教えてもらえる

・信用・信頼が高い

 

このように、双方にメリットがあるのです。しかし、手続きが複雑だったり、事業の債権なども引き継ぐように求められたりとデメリットもあります。

輸入額の高騰によって農産物やさまざまなものの値上げが続いている以上、自給自足や地産地消が重要視され、農業への期待が高まると考えています。

双方にメリットがある「家族以外への事業継承」は、今後の後継者不足において大きな鍵になるのではないかと思います。

 

後継者に悩んでいる方、ゼロからの新規就農に不安がある方は、ひとつの手段として検討してみてくださいね。

(写真はイメージです)

(りほな)


フィリピン、栄養価の高い遺伝子組み換え米の作付けを世界で初めて承認

<2022.7.25>

2021年7月23日。IRRI(国際稲研究所)の発表によると、フィリピンは世界で初めて遺伝子組み換えされた米である「ゴールデン・ライス」の栽培を承認されました。

 

そもそもこの「ゴールデンライス」は、フィリピン農務省米研究所(DA-PhilRice)がIRRIと共同で開発したもので、体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンの含有量を増やす構造をしており、小児の栄養失調解消に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。

ビタミンA欠乏症は、フィリピンでは、最貧層の子どもたちの5人に1人、世界で1億9,000万人の子どもたちが罹患していると言われており、ビタミンA欠乏症(VAD)は、小児失明症の最も一般的な原因であり、免疫力低下の一因にもなっています。

現在、IRRIの健康米プログラムでは、高鉄・亜鉛米(HIZR)の開発を進めており、世界の20億人以上の人々に影響を与えている複数の微量栄養素の欠乏に対応できる、β-カロテン、鉄、亜鉛を含む積層型品種の発売を最終目標としています。

 

世界初の遺伝子組み換え米の作付けが行われるというフィリピンですが、日本ではどのように対応していくことになるのでしょうか。

国内において、現在のところ遺伝子組み換え米の作付け・受け入れは行っていませんが、遺伝子組み換え食物・GMO(Genetically Modified Organism)に関する理解や受け止め方は消費者の方々によって様々だと感じています。

他方、遺伝子組換え表示には義務表示と任意表示があり、任意表示の方法が令和5年(2023年)4月1日から新しくなります。最近ではスーパーの店頭でも、大豆加工食品等の裏面表示が「遺伝子組み換えでない」から「分別流通生産流通管理済み」となる等、変化が現れてきています。

また、それ以前からもGMOの種子による在来種の駆逐、生態系への影響や撹乱といった問題は、これまでにも指摘されてきていました。

今後の食品業界に関する動向について、賛否両方の側面を意識しつつ、慎重に見守っていきたいと思います。

(写真はイメージです)

(杜守)